
『はねた』とは、羽田のことである。対岸の川崎大師と羽田の間を渡していた。この絵は、その渡し船から羽田にある弁天様を視界に捉えた絵である。ここは『ブラタモリ』で取り上げられていたので、詳しい説明はそちらに譲る。
明治13年の地図
羽田は江戸の内ではないので江戸切絵図が無い。
左下には渡しが見える。真ん中右に目をやると『羽田村鈴木新田』の文字が見える。その、『田』の直ぐ左、都道311号線を表すブルー地の六角形マークが見えるが、そのすぐ右上、文字が判別できないがここが恐らく弁天様。
現在の地図
より大きな地図で はねたのわたし弁天の社 を表示
ブルー・ポイントで、川崎大師、羽田の渡し跡、弁天様推定跡地を表し、赤ポイントで広重の推定立ち位置、赤ラインで推定視線を表した。
そこでの写真

もちろん今は渡しは無いので船上からの写真は無理。弁天様も無い。が、多摩川河口の右に緩やかに曲がるカーブは雰囲気が残っている。
ところで、広重はこの羽田弁天を他にも描いている。
江戸近郊八景之内 羽根田落雁

絵本 江戸土産 羽田弁財天社

江戸名所図会 羽田弁天

江戸名所図会も

以上